企業経営者:松江山本金属(株)代表取締役社長

山本 泰三さん

松江山本金属(株)代表取締役社長経営者
山本 泰三

経営はおもてなしの心

野球少年

山本さんは、小学校2年生から野球を始め、当時は巨人の槇原選手に憧れる、野球少年だった。
また、山本さんの母が茶道の先生であることもあり、幼少期から茶道もたしなんでいた。

大学院に進学中、イギリスへ語学留学していた際、海外の人たちは自分の国の歴史や伝統文化をよく語ることに気づかされた。
また、日本伝統文化への質問も多い。

山本さんは、その時自分のやってきた茶道の経験が生きたという。
自国の歴史や文化を知り、様々な異文化の人と交流を深めることが、人を成長させることなのだと実感したそうだ。

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松江山本金属株式会社

55年前、父が創業した株式会社山本金属製作所。高精度の精密加工部品を製作する。
工作機械、エネルギー・インフラ、油圧機器とあらゆる分野の部品を、ミクロの世界で高精度を要求される。

松江山本金属株式会社は、グループ6社目として、2018年3月に操業開始し、山本さんは単身松江にやってきた。
大阪の2社、松江の1社、3社を経営するため、半々で松江と大阪を行き来している。

松江山本金属は、北陵町のソフトビジネスパークに広大な工場を建設、大阪ではできにくい大物精密部品製作を行っている。

私の大好きな工場見学をしながら、お話を聞いた。

正面玄関前は、はるか下に見える松江の街並みと横の山を借景に日本庭園が作られている。

白い小石を敷き詰め、宍道湖。
だいこん島の島石。
石を橋のように配置して、正面には大きな石灯篭。日本伝統文化と風景を表現している。

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敷地内にある日本庭園。乱れなく整然とした姿はため息が出るほど美しい。

事務所奥には、すこし大きめの部品加工工場、ユニットハウスのような大きな機械が数台並び、機械の周りの環境は温度管理され、コンピューター制御で稼働される。
最終工程は、穴の回りを手作業で整え、きれいに磨く作業を行っていた。

最終完成部品、厚さ大きさ20センチ以上の丸い部品、中は金色、外側は青みがかった灰色、均等に丸い穴が開いていて、きれいに丸く角を落として、ピカピカに輝いていた。
何かのエンジン部品ということだった。

部品を見て、美しいと思いました。

色も形も、ほんとに美しいのです。
感動してしまいました。

隣の工場は、もっと大きな工作機械の土台を削っていた。
金属加工には、粘土のように引っ張ったりねじったりする加工と、金属を削る加工があるそうだ。

ここでは削って加工している。これを除去加工と教えてもらった。
どのような大きさであっても、高精度を要求される。
大きな機械が削り、最終は職人さんが磨きをかけていた。
山本さんは、日本人は精密なものづくりに向いているという。

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手が切れるほどに美しく正確に加工される部品。それが松江山本金属の品質。

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島根とのつながり

10年前「元気なものづくり中小企業300社」に選ばれた。
このことが縁で山本金属製作所は島根県とつながりができ、様々なメリットと松江の魅力にひかれ、松江市に会社を作る事を決めたという。
以来、島根から多くの従業員が入社するようになった。

現在、松江山本金属には、30人の従業員がいる。
そのほとんどが、大阪のグループ会社で技術を身に着けた島根出身の従業員。

工場で働く従業員さんは、とっても若い。
ほとんどが20代の若者。
まじって、ベテラン職人さんがいらっしゃり、若者に教えている光景を目にした。

今年度の新卒採用もほぼ終えたという。

ところで、今の時代ものづくり企業は、大変なのではと、質問してみた。

大変な時代だと思いますが、他社が追随できないような精密加工部品と信頼性の高い品質体系があれば、心配ないと明確に答えてくれた。
気持ちよいくらいにね。

41才の山本さん、183センチの長身、背筋がピンとのびてブレない。
堂々とした雰囲気は41才とは思えない。
従業員さんにも頼れる存在なのだろうと思う。

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ものづくりは人づくり

山本さんが大切にしていることが、人材育成。
毎日の仕事の中で、学べる環境づくり、この日の工場でも外部講師を呼んで若者に実践講義をしていた。

これは、父である会長からの教えなのだろう。

山本金属グループはそんな企業なのだ。

グループ内、大阪本社近くには、築85年の古民家を改修し、研修施設として使用している場所もある。

地域とのつながり

現在、松江では第二工場を建設中、その奥にはグラウンドがある。
ここでは、社内のレクリレーションの場として活用するだけでなく、小中学生に開放し、サッカーチームや野球チームが練習にやってくる。

地域貢献も、会社としての大切なおもてなし。
先日は、グラウンドや工場敷地を使って、宝探しのイベントを開催した。
地域の子供たちが300人以上集まって、遊んだ。

地域の方々に、松江山本金属を知って頂くことも、企業として大切なことだという。

工場裏には、食堂がある。
おかずは持参か弁当にて頼むが、お米は会社が用意して、食べ放題。
おいしい地元のお米をたくさん食べてほしいですからね。
若者にはうれしいこと、おもてなしですわね。

山本さんのおもてなしの心、広くて深いですね。

単身赴任の山本さん、小学4年生と1年生の子供、半月は松江暮らし、ちょっと寂しいこと。
大阪に帰ったときは、家族がおもてなししてくださることでしょうね。

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敷地内にあるグラウンド。地域との結びつきを大切にしたいという山本社長の想いが形になりました。

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山本 泰三
松江山本金属(株)

私たちが目指すのは、お客様のものづくりを向上させたり、進化させたりできる部品づくり。例えば「もっと高度な機器を作りたい」「世界一のマシンを製作したい」といったご希望を叶えられる部品です。
すべては、お客様が思い描く製品を実現するために。お客様と社会の発展につながるものづくりに、精魂を傾けています。

所在地 〒690-0816 島根県松江市北陵町30
電話 0852-27-1800
URL https://www.matsue-yamakin.co.jp/
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